オリゴマー/ポリマー

従来ですと石油化学ポリマーの分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィ) カラムとRI検出器を用いて、イソクラチックの移動相で分析されます。しかしGPCカラムによる分析は、個々のオリゴマーの定量には不十分です。この分析法と異なるアプローチは、逆相HPLCカラムによる分析でして、疎水性の低い物質から順番に溶出します。同族物質の場合は重合度合いに比例しますので、長いオリゴマーほど、カラムへの保持も長くなります。PLRP-S 100Åポリマーゲルのもつ樹脂孔径は、低分子サンプル物質の拡散を制限しませんので、低分子の中性オリゴマーを分析するのに最適です。

ポリエチレン・グリコール(図47.)

ポリエチレン・グリコール(PEG:Polyethylene Glycol)は低分子量のポリマーでして、医薬品業界における賦形剤やドラッグ・デリバリー用修飾剤として使用されていたり、化粧品や家庭用品における添加物として使用されています。低分子量のPEGのオリゴマー部分は、逆相HPLCカラムでグラジエント溶出して、構成物質の確証が得られます。しかしPEGはUV吸収をもたないので、UV検出器は使用できず、グラジエント溶出が必要となりますので、RI検出器も使用できません。そのためここでは、PL-ELS 2100エバポレイティブ光散乱検出器を使用して、PLRP-S 100Åカラムで、個々のオリゴマーがベースラインに到達する分離が得られました。

ポリスチレン・オリゴマー(図48.)

ポリスチレンは疎水性でして、水に溶解しません。PLRP-S 100Åポリマーゲルの広い樹脂表面積を利用しまして、移動相でTHFの混合比率を調整していくグラジエント溶出を用いて、ポリスチレン・オリゴマーのプロフィルを作りました。移動相の混合比率の変化が直接UV吸収の変化に影響を及ぼしますので、UV検出器ですとベースラインのドリフトが起こりますが、エバポレイティブ光散乱検出器ではありません。一方、大きなオリゴマーやポリマー素材を含有するサンプルには、サンプル物質の拡散が制限されることにより生じるピーク幅の広がりを防止するため、大きな孔径の樹脂が必要となります。

エポキシ樹脂分析(図49.)

エポキシ樹脂のオリゴマー・フィンガープリントは、PLRP-S 300Åカラムで入手できます。ここでは、エピコート(Epikote)1001と826を比較しました。

ポリマー末端基(図50.)

両末端の一方に水酸基をもつモノファンクショナル(monofunctional)のポリエチレン・オキサイド(PEO: polyethyelene oxide)は、医薬品業界で利用されています。PLRPS300Åカラムは、PEOサンプル中に存在しますこのモノファンクショナルと、両末端に水酸基をもつダイファンクショナル(difunctional)のPEOを分離することができます。図50.の(a)は5%のダイファンクショナルを意図的に添加したモノファンクショナルのPEOの分析で、(b)はダイファンクショナルが混入していない、医薬品グレードの高純度モノファンクショナルPEOです。界面活性剤各種界面活性剤の疎水性は広範囲にわたり、しばしばUV吸収をもたない複合分子で存在します。PLRP-Sポリマーゲルは、一つ以上の有機溶媒が移動相の極性を調整する目的で混合できますので、このようなサンプルの分析には最適です。

Tween 20®(図51.)

Tween 20はUV吸収が無く、HPLC分析ではグラジエント溶出が必要となるため、UV検出器もRI検出器も使用できませんので、エバポレイティブ検出器を使用しました。

ポリビニルアルコールの化学的組成(図54.)

共重合体ポリマー体系がもっています分子量分布と化学的組成の違いは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)カラムと、グラジエント溶出の逆相HPLCカラムの組み合わせなどで、解析できます。ここではポリビニルアルコールの加水分解の度合いを、大きい樹脂孔径をもつPLRPS4000Åカラムで分析しました。この4000Åの樹脂孔径は、充填樹脂内におけるポリマー分子の拡散浸透と、それによるポリマー分子/充填樹脂間のインターラクションを最大限にしています。一方、このPLRP-S 4000Åカラムは、GPCカラムのような分子量ふるいとしての特性を、最小限に抑えています。これらのことにより、ここでの分離はサンプルの化学的材質に依存しており、その化学的材質と分子量サイズのコンビネーションによる分離は、行なわれていません。

ポリマーの化学的材質(図55.)

PL-ELS 1000エバポレイティブ検出器と、グラジエント・ポリマー溶出クロマトグラフィ(GPEC: Gradient PolymerElution chromatography)を組み合わせて、化学的組成を基盤にしての、ポリマーの特徴づけをしています。ここではPLRP-S 100Åカラムを使用して、ポリ塩化ビニル(PVC: polyvinyl chloride)と、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を分離しました。まず二つのポリマーの溶解に優れている溶媒で溶解し、次にポリマーの溶解度に乏しい水/THF(テトラヒドロフラン)で、カラムに負荷します。分析中THF濃度を上げていきますと、ポリマーが再溶解していき、PMMAとPVCが分離できます。

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