セプロ スーパー・ミックス(Seppro® SuperMix)
マルチ・アフィニティたんぱく質除去システム

血漿/血清などのように、含有されている各種タンパク質の濃度スケールが大きく異なり、とても複雑なタンパク質混合溶液を、プロテオーム解析するのは容易ではありません。そこでまずアルブミンなどの非常に多量で存在するタンパク質(HAP: Highly Abundant Proteins)を、除去する必要があります。鶏卵ポリクローナルIgY抗体は、より特異的に哺乳類由来のタンパク質に吸着する、ユニークな特性を持っています。ジェンウェイ・バイオテック社(GenWay Biotech)が開発した画期的なIgY固定化樹脂製品群「セプロ(Seppro)」は、これらのタンパク質をイムノアフィニティ(抗原/抗体反応)の手法で、特異的に吸着分配できるように考案されています。そして生物学的に興味深く、臨床学的に重要なバイオマーカーなどが帰属する、この微量でしか存在しないタンパク質(LAP: Low Abundant Proteins)を検出及び解析するのに、このHAP除去方法が採られてきました。

ジェンウェイ・バイオテック社では、以前にIgY12セプロLCカラムを使用して、ワンステップ(一回)で血漿タンパク質の約90〜95%に相当する、12種類のHAP[アルブミン、IgG、α1-抗トリプシン、IgA、IgM、トランスフェリン、ハプトグロビン、α1-酸性糖タンパク質(オロソムコイド)、α2-マクログロブリン、高密度リポたんぱく質(アポリポたんぱく質A-I及びアポリポたんぱく質A-II)、フィブリノゲン]を除去する方法を報告しています。しかしこれらの12種類のHAPを除去しても、各種血漿タンパク質濃度のダイナミックレンジ(最小値と最大値の比率)は、常用対数の1〜2 log(1/10〜1/100)ほどしか減りません。そしてこのHAPを除去した後、次のレベルで多く存在するタンパク質(MAP: Moderately Abundant Proteins)が、LAPを検出する際に障害となります。そこでジェンウェイ・バイオテック社では、このMAPをLAPから分離する製品「セプロ・スーパーミックス(Seppro SuperMix)」樹脂を開発しました(図1参照)。また他社製品との比較研究が、トピックスに掲載されています。

このセプロ・スーパーミックスLCカラムは、12種類のHAPを除去したヒト血漿タンパク質を抗原として、複数の鶏に免疫化し、排卵された多くの鶏卵をプールし、そこからIgY抗体を精製及び固定化した樹脂を 充填したカラムです。その結果こ れらの固定化されたIgY抗体は、 主にMAP及び/または免疫反応 タンパク質に反応します。そして ヒト血漿/血清サンプルをIgY12 セプロLCカラム、もしくはIgY14セプロLCカラム(14種類のHAP が除去できるカラム)に負荷して得 られた非吸着分画を、このセプロ・ スーパーミックス樹脂を充填したLCカラムに負荷しますと、トゥーステップ(二段階方式)で血漿タンパク質の約1〜4%に相当するLAPが、最後の非吸着分画に得られます。このことによって従来ではHAPやMAPに覆われていたりして、探索が難しかった非常に微量なLAPを検出することができるようになりました。このことからLAPの解析における、二次元電気泳動や質量分析装置の検出感度を大幅に高めることができました。またセプロ・スーパーミックスLCカラムに吸着/溶出した、MAPなどが含まれている分画も解析する価値が十分あります。
写真1. セプロ・スーパーミックス LC1 カラム

 

図1. セプロ・スーパーミックス システムのフローチャートと各種血漿タンパク質の関係


Typical Range Abundances Courtesy of Plasma Proteome Institute
The human plasma proteome: History, character, and diagnostic prospects.
Anderson, N.L. and Anderson, N.G., Molecular and Cellular Proteomics, 1.11, 845-867(2002)

IgY14セプロLCカラム(IgY Seppro LC Column)

  • ヒト血漿中に非常に多量に含まれている14種類のタンパク質[アルブミン、IgG、α1-抗トリプシン、IgA、IgM、トランスフェリン、ハプトグロビン、α1-酸性糖たんぱく質(オロソムコイド)、α2-マクログロブリン、高密度リポたんぱく質(アポリポたんぱく質A-I及びアポリポたんぱく質A-II)、フィブリノゲン、Apo B、補体C3]を、ワンステップ(>95%)で除去
  • 上記14種類のたんぱく質を抗原とする、14種類の各鶏卵ポリクローナルIgY抗体を固定化した樹脂
  • 1mlのカラム ベッド容量に対して、20〜25µlのヒト血清負荷量(表1.参照)
  • 中/低圧用(< 7kg/cm2)LCカラム
  • 使用温度: 18〜25ºC
  • 100回以上の再生使用が可能

 

セプロ・スーパーミックスLCカラム(Seppro SuperMix LC Column)

  • 12種類のHAPを除去後のヒト血漿中で、多量に含まれている約77種類のタンパク質を除去
  • 12種類のHAPを除去したヒト血漿タンパク質を抗原として、複数の鶏に免疫化し、排卵された多くの鶏卵から分離精製したポリクローナルIgY抗体を固定化した樹脂
  • 1mlのカラム ベッド容量に対して、100〜125µlのヒト血清から12〜14種類のHAPを除去した非吸着分画が負荷可能(表1.参照)
  • 中/低圧用(< 7kg/cm2)LCカラム
  • 使用温度: 18〜25ºC
  • 100回以上の再生使用が可能

セプロ スーパー・ミックス/スーパー・エンリッチ システムを含むジェンウェイ・バイオテック社製品群の詳細

表1. セプロ製品群一覧表

品名 ベッド容量 ヒト血清負荷量
IgY14セプロスピンカラム
(スピンカラム2個、バッファー)
1ml/カラム 20µl
IgY14セプロLC2カラム 2ml 40〜50µl
IgY14セプロLC5カラム 5ml 100〜125µl
IgY14セプロLC10カラム 10ml 200〜250µl
セプロ・スーパーミックスLC2カラム 2ml IgY14-LC10
の非吸着分画

 

 

 

products>>